水商売で働く人が賃貸住宅に入居しようとする時、その職業がネックとなって入居審査に通らないことがあるという話はよく聞かれます。ただ、その判断は地域の特性によって異なることもしばしばです。
一般論として言えば、郊外よりは都心部の方が、また小都市よりは大都市の方が入居基準は緩い傾向にあります。これは、1つには人がたくさん集まっている場所の方が多様な生き方に対する理解があり、職業のみで人を判断しない大家さんが多いというのが理由です。また、大都会ともなれば賃貸住宅の数自体が多く、審査をあまり厳しくしてしまうと入居者の獲得競争で後れをとり、賃貸経営がうまくいかなくなるという事情もあります。
その中でも特に入居できるチャンスが高いのは、近隣に水商売のお店が多い地域です。こうした地域では街の人々とそれらのお店の従業員とが日常的に交流する機会も多いため、自然と職業に対する理解が生まれます。その地域に店舗を構えている不動産仲介業者も、きちんと対応してくれるところが多いです。
水商売をしている方は、賃貸物件を借りる時に通常よりも審査をしっかりされる傾向にあります。
その理由は、この職業の人の中には滞納したまま失踪してしまう、といったことが良くあるからです。そのため、支払い能力があるかどうかを申込時にしっかり見られます。どういった方法でそれを行うのかは大家によって異なりますが、給料明細や通帳のコピーの提出が必要なことが多いです。給料額や残高が低いと落ちてしまう可能性が高くなるため、通るためにはあらかじめ一定額の収入を得るレベルになっている必要があるでしょう。また、最初から審査が緩い賃貸物件を仲介してくれる水商売専門の不動産業者も存在しています。これらの業者の良いところは、利用する人が初めからこの業界の人たちだけなので、その人たちが借りることの可能な物件を扱っている点です。あまり厳しく見られないのであれば、普通なら借りられないような人も借りられる可能性が高まるので、借りたい人は活用しましょう。